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エステと医療行為の境界は?HIFUの通知と、予約前に確認すること
結論:厚生労働省は2024年6月7日の通知で、HIFU(高密度焦点式超音波)を人体に照射して熱凝固を起こす施術は医行為で、医師以外が業として行えば医師法第17条違反だとしました。通知に照らすと、医師のいないエステサロンで業として受ける施術ではありません。
エステは「皮膚を清潔にし美化し、体型を整え、体重を減ずるための施術(美容医療に当たるものを除く)」で、医薬品の注射など医行為に当たることはできません。
次にやること:痩身エステを予約する前に、使う機器の名前と施術者を確認します。HIFUの記載があれば、医療機関で行うものかどうかを確かめます。
エステと医療の違いは?
エステティックは、特定商取引法の上では「人の皮膚を清潔にし若しくは美化し、体型を整え、又は体重を減ずるための施術を行うこと(いわゆる美容医療に該当するものを除く)」と定義されています(消費者庁 特定商取引法ガイド)。一方、医師法第17条は「医師でなければ、医業をなしてはならない」と定めていて、医行為を業として行えるのは医師だけです。
| 痩身エステ | 医療(医療ダイエット・美容医療) | |
|---|---|---|
| 行う人 | エステティシャンなど | 医師(医師の指示のもと看護師など) |
| 場所 | エステサロン | 病院・診療所 |
| 薬・注射 | 使えない | 診察のうえで処方・施術 |
| 特商法の区分 | エステティック | 美容医療(要件あり) |
医療ダイエット(肥満外来・GLP-1の処方など)との違いは医療ダイエットとの違いで説明しています。
HIFUについての厚生労働省の通知は?
厚生労働省医政局医事課長は、令和6年(2024年)6月7日に「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」(医政医発0607第1号)を各都道府県に出しました。要旨は次のとおりです。
- 「用いる機器が医療用であるか否かを問わず」、HIFUを人体に照射して細胞に熱凝固を起こさせ得る行為は、医師が行うのでなければ保健衛生上危害を生ずるおそれがある行為に当たる。ここでいう熱凝固には、熱傷・急性白内障・神経障害などの合併症だけでなく、「顔・体の引き締めやシワ改善等も含む」とされている。
- 医師免許のない者がこれを業として行えば、医師法第17条に違反する。
- 医師が行う場合は、医療法に規定する医療提供施設で行うよう求める。
- 違反情報を得た場合は実態を調査して停止の勧告などの指導を行い、改善が見られない悪質な場合は告発も念頭に警察と連携する。
通知の背景には、消費者安全調査委員会の報告書(2023年3月29日、エステサロン等でのHIFUによる事故)があり、急性白内障や神経麻痺などの被害が相当数あったと報告されています。国民生活センターの2020年2月13日の公表でも、セルフエステでHIFU機器を使った後に神経損傷と診断された事例が紹介されています。
痩身エステの体験内容にHIFUの記載があったら?
今回確認したサロンのうち、キレイサローネの体験申込ページには、体験の施術内容として「ヘッドトリートメント、HIFU、キャビテーション、ラジオ波、ドレナージュ、ラジオ波吸引、エレクトロポレーション、EMS」の8種類が挙げられていました。このサイトは、実際にどのような機器を誰がどう使っているかを確認できていないため、違法かどうかを判断しません。
予約する人ができるのは、事前に次の点を確認することです。
- 施術に使う機器の名前(メーカー・型番)
- その施術を行うのは誰か(医師か、医療機関で行うものか)
- 体に熱を加える施術の場合、出力や部位、注意事項の説明があるか
- やけど・神経症状などが起きたときの連絡先と対応
説明があいまいなときや、不安があるときは、その施術を受けないという判断で問題ありません。
ほかに注意したい施術は?
- 医薬品の使用:エステで医薬品を注射したり、処方したりすることはできません。厚生労働省の資料(国民生活センター・日本糖尿病学会の見解を引用)は、2型糖尿病の治療薬であるGLP-1受容体作動薬を痩身目的で適応外に使うケースについて、2型糖尿病のない人での美容・痩身目的の使用は「安全性と有効性は確認されていません」と注意を呼びかけています。
- 熱を使う機器:ラジオ波・キャビテーション・ヒートマットなど、熱や超音波を使う機器でのやけどの相談があります(国民生活センター 2020年2月13日)。体質・持病・妊娠の有無は必ず伝えます。
- セルフエステ:機器を自分で操作する形式は、事業者の説明が十分か、トラブル時の責任の所在はどうかを確認します。
トラブルが起きたらどこに相談する?
- 体の症状:すぐに医療機関を受診する
- 契約・返金:消費者ホットライン「188」(最寄りの消費生活センター等)
- 医療行為に当たる施術の疑い:都道府県・保健所の医務担当、医療安全支援センター
予約前に何と聞けばいい?
電話や予約フォームで聞くときの文例です。
「体験で使う機器の名前と、施術をするのはどなたか教えてください。熱を使う施術の場合、やけどなどが起きたときの対応も教えてください。」
答えがあいまいな場合や、HIFUなど医療機関で行うべき施術が含まれている場合は、予約しないという判断で問題ありません。痩身エステの多くは、手技や、エステ向けの機器を使う施術です。どの施術を受けるかは自分で選べるので、不安な施術は「その工程は外してください」と伝えることもできます。
エステで受けられる施術の範囲は?
エステティックは、皮膚を清潔にし美化し、体型を整え、体重を減ずるための施術です。手技によるトリートメントや、エステ向けの機器を使った施術が中心になります。どの施術が医行為に当たるかは、行為の内容・方法・危険性などで個別に判断されるため、このサイトで一律には判断できません。不安がある場合は、施術の工程を一つずつ説明してもらい、納得できない工程は受けないようにしましょう。
医師法第17条には何と書いてある?
医師法第17条は「医師でなければ、医業をなしてはならない。」という一文の条文です(e-Gov法令検索)。HIFUの通知は、HIFUを人体に照射して熱凝固を起こさせ得る行為がこの「医業」の対象になる医行為に当たる、という整理です。通知の第2では、医師が行う場合も「医療法(昭和23年法律第205号)第1条の2第2項に規定する医療提供施設において行うこと」とされています。
国民生活センターの2020年2月13日の公表で紹介された事例では、1回約3,000円の都度払いでHIFU機器を自分で顔にあてていたところ、唇に痛みが走り、神経内科で神経損傷と診断され、回復の見通しは分からないと言われたとされています。
この記事の要点は?
- エステは医行為ができない(医師法第17条)
- HIFUを人体に照射して熱凝固を起こす施術は医行為で、医師以外が業として行えば違反(2024年6月7日 厚労省通知)
- 予約前に、使う機器・施術者・トラブル時の対応を確認する
- 不安な施術は受けない・工程から外してもらう
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よくある質問
- エステでHIFUを受けてもいい?
- 厚生労働省は令和6年6月7日の通知(医政医発0607第1号)で、医療用かどうかを問わず、HIFUを人体に照射して細胞に熱凝固を起こさせる行為は医行為に当たり、医師免許のない者が業として行えば医師法第17条に違反するとしています。
- エステでできないことは?
- 医師法第17条は医師でなければ医業をしてはならないと定めています。医薬品の注射など医行為に当たる施術は、エステではできません。どの施術が医行為に当たるかは個別に判断されます。
- キャビテーションやラジオ波は?
- このサイトでは個別の機器が医行為に当たるかを判断できません。使う機器の名前、出力、施術者、トラブル時の対応を予約前に確認し、不安があれば受けないでください。
- やけどなどのトラブルが起きたら?
- すぐに医療機関を受診し、施術の日時・内容を記録してサロンに伝えます。医療行為に当たる施術を受けた疑いがある場合は、保健所や医療安全支援センター、消費者ホットライン188に相談できます。
出典(一次情報・公式ページ)
- 厚生労働省 医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について(令和6年6月7日 医政医発0607第1号・千葉県掲載)(2026-11-03 確認)
- 医師法(e-Gov法令検索)(2026-11-03 確認)
- 消費者庁 特定商取引法ガイド 特定継続的役務提供(エステティックの定義)(2026-11-03 確認)
- 国民生活センター 「セルフエステ」の契約は慎重に検討しましょう!(2020年2月13日)(2026-11-03 確認)
- 厚生労働省 美容医療を受ける前にもう一度(GLP-1受容体作動薬の適応外使用の注意・PDF)(2026-11-03 確認)
- キレイサローネ 体験申込(2026-11-03 確認)